日記

整骨院と整体院の違いは?《元従業員が語る》

おはようございます。

整骨院と整体院の違いってわかりますか?

このふたつは名前こそ似ていますが、内部的には全く違うものです。

15年前に柔道整復師の資格を取得し、整骨院勤務7年、整体院勤務3年、整形外科勤務3年の僕がわかりやすくご説明します。

 

整骨院と整体院 保険の違い


整骨院は保険適応の治療院で保険証を持っていけば、基本3割負担で治療が受けられます。

また、柔道整復師の国家資格がないと運営できません。

整骨院は健康保険だけではなく、労災保険や交通事故の自賠責保険、障害保険などの給付対象になります。

 

一方整体院とは、保険適応のない民間療法の治療院です。

特に資格がなくても運営できます。

ここが整骨院と整体院の最も大きな違いです。

 

整骨院は保険証が使えますので、基本的には整体院より低価格で治療が受けられます

ただし最近では、整骨院が増えすぎたため厚生労働省や健康保険組合が整骨院の保険請求を厳しく監視するようになってきました。

この傾向は年々強くなっています。

保険治療だけでは、整骨院経営は成り立たないのが現状です。

そのため、保険治療に骨盤矯正や鍼灸などの自費治療を組み合わせて客単価を上げています。

保険が使える整骨院でも整体院と変わらない治療費が請求されるのはこのためです。

さらに、整骨院の看板を出しながら保険治療を全く行わないお店もあります。

整骨院と整体院の境目はどんどんなくなってきています。

 

整骨院と整体院 国家資格の違い


前項でも言ったとおり、整骨院は柔道整復師の免許がないと運営できません。

一方、整体院は無資格でも運営できます

じゃあ、「資格のない整体院より国家資格を持った整骨院の方が信頼できる」と考えてしまいますが、それは間違いです。

まず、整骨院のスタッフの中には無資格の人も混ざっています。

専門学校の学生や、マッサージ経験者など、有資格者に紛れて働いています。

実際僕も、無資格の状態で整骨院で数年働いていました。

 

逆に無資格でもできる整体院を、理学療法士などの国家資格を持った人が運営している場合も多くあります。

このような治療院ではしっかりした医学知識に基づいた治療が行われています。

カイロプラクティックやアスレチックトレーナーなどの民間資格を持った人も整体院の看板を出します。

1週間ほどの研修で学んだだけの人も、同じように整体院を開業します。

整体院という形態は非常に幅が広いです。

国家資格を持った優秀な先生がリーズナブルな料金で治療してくれるところもあれば、素人同然の人が高い治療費をとる場合もあります。

整体院選びは慎重に行うべきです。

 

整骨院と整体院 治療内容の違い


整骨院の保険治療は基本的に、低周波や干渉波などの電気治療に骨格矯正やマッサージなどを組み合わせたものがほとんどです。

これに、カイロプラクティックや鍼灸、筋トレ、ストレッチなどの自費治療を組み合わせています。

全国の整骨院の数は5万件を超えて、今ではコンビニより多いと言われていますが、治療内容はどこも似ています。

 

一方整体院の治療内容は本当に様々です。

リラクゼーションやヘッドマッサージから、怪我や病気のリハビリまで、とても一言では語れません。

 

整骨院と整体院 労働環境の違い

整骨院は基本的に月給制で、週休2日です。

今だに週休1日や1.5日という整骨院の求人募集を見かけますが、時代錯誤なのでやめた方がいいでしょう。

給料は、初任給で20万円〜25万円くらいが相場です。

決して高いとは言えませんが暮らしては行ける金額です。

労働時間は朝9時〜夜の19時or20時くらいが一般的です。

途中に2〜3時間の昼休憩が入りますが、拘束時間は長いです。

 

一方、整体院の給与形態は様々です。

時給制の場合だと、時給1000円〜1500円くらいです。

月給制の場合だと、初任給で20万円ほどです。

また、歩合制の整体院も多く、その場合の給料は売り上げの40%〜55%が相場です。

時給制や月給制の場合は整骨院よりも少し落ちますが、歩合制で指名をとればもっとたくさん稼ぐことも可能です。

労働時間は整骨院と同じような形態で、どちらも拘束時間は長いです。

 

整骨院と接骨院の違いは?

整骨院と接骨院は内部的には全く同じ施設です。

ただ、名前が違うだけです。

昔は接骨院が多かったですが、今では整骨院という名称が一般的になっています。

接骨院よりも整骨院と言った方が、柔らかい感じがするから整骨院という名称が増えていると聞きました。

とにかく、どちらも同じで保険適応の治療院です。

 

整骨院と整形外科の違いは?

整骨院と整形外科は全く違います

整形外科は医師が運営しますが、整骨院は柔道整復師が運営します。

整形外科にはX-線で画像診断ができますが、整骨院ではX-線を使うことはできません。

もちろん、整形外科と整骨院では治療内容も違います。

整形外科は画像診断と投薬をメインにリハビリ、電気治療を組み合わせて治療を行います。

また、健康保険の資金源も違います。

出典:厚生労働省

整骨院の保険料は療養費(1%)から支払われ、整形外科の保険料は医科診療医療費(71.9%)から支払われます。

整骨院は1%の療養費を5万件で取り合っているため、競争が激化しています。

このように整形外科と整骨院はあらゆる面で違いがあります。

まとめ

整骨院と整体院の違いはわかって頂けましたか?

整骨院に整体院に整形外科。

似たような名前の施設がこの国には多すぎます。

これでは混乱してしまうのも仕方ありません。

怪我をした場合はまず整形外科に行って画像診断してもらってから、近所の整骨院でリハビリをする。

また、慢性的な腰痛や膝痛の場合もまず整形外科に行って画像診断でヘルニアや変形性膝関節症の有無を確認してから整骨院や整体院の治療にシフトしていくのがベストです。

ここまで読んで頂き本当にありがとうございます。

あなたの健康を祈っています。

ABOUT ME
うーじ
こんにちは。どうしても会社勤めができない45歳の自由人うーじです。会社に依存しない生き方を模索して9年目。多くの失敗経験を活かしブログとSNSで経済的な自立を目指しています。「読んでくれる皆様にリアルで有益な情報を届け続けること」がモットーです。よろしくお願いします。 柔道整復師資格、FP3級