こんにちは。
今年の1月に父親が死に、少しづつ遺品整理をしていました。
本や書類の束がたくさん出てきて、それをひとつひとつ確認していく作業は骨が折れます。
でも、生前の親父の顔を思い浮かべながら淡々とこなしています。
先日、いつものように親父の残した大量の本や書類を整理していた時のことです。
押し入れの上の天井に近い収納に何かが置いてあるのが見えました。
椅子を踏み台にして収納を確認すると、そこには大量のエロ本が隠されていました。
エロ本と一緒に大量の官能小説と、大人のおもちゃも出てきました。
おい親父・・・
中学生じゃないんだから…
しっかり隠してくれよ…
思わず遺影に向かって話しかけていました…
母親や姉には何も言えず、僕1人でこっそり捨てました。
捨てるときにぺらぺらとエロ本や官能小説を眺めていると、なんとも言えず暗い気分になっている自分に気づきました。
人間らしいと言えば、人間らしいですが、隠し方があまりにも雑でだらしなかったのでイラつきました。
できればひとつの段ボールにまとめておくとか、元気なうちに自分で捨てておくくらいのことはできたはずです。
自分の父親が”押し入れの上の部分”をまるで、ゴミ箱のようにエログッツを詰め込んで平気な顔をして生活していたと思うと残念な気持ちになります。
古臭い写真のエロ本や、エログッツはただのゴミだと思いましたが、官能小説だけは何となく興味が湧きました。
試しにちょっと読んでみると、なかなか面白いのです。
小説で性的興奮を得るという行為が僕にとっては新しくて新鮮でした。
こういう小説を書いている作家がいることにも興味が湧きました。
本が好きだった親父らしい趣味です。
僕の親父は小説を読んでるフリをして、エロ本を読んでいたのです。
なかなか笑える光景です。
記念に形見として2〜3冊捨てずに手元に置いています。
どの本も”復讐”をテーマにしたハードボイルド小説に性的な描写を厚めにした内容でした。
わかりやすくて読みやすい本です。
登場人物のバックグラウンドや、ストーリーがしっかりしていないと感情移入できないので、もちろん興奮もできません。
直接的な動画よりかなりアカデミックな世界です。
昭和の男達は官能小説で性的欲求を満足させていたのでしょうか??
なかなか趣があって好感が持てます。
そして、その小説の文庫本を他のエロ本と一緒に隠しているというのも何となく可愛らしい感じがしました。
親父の遺したエロ本をみつけてしまったのは不運でしたが、官能小説という文化を知ることができたことは思わぬ収穫でした。
官能小説と普通のちょっとエロい小説との境目は一体どこにあるのか??
有名作家が書いた官能小説というものもあるのか?
興味は尽きません。
村上春樹が書いた官能小説などがあればぜひ読んでみたいです。
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